平成20年4月1日より改正パートタイム労働法が施行されます

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パートタイム労働法が改正されます

UPDATE:H20.02.21

 総務省の労働力調査によると、平成17年のパートタイマー人口は、雇用者総数(5,280万人)の24.0%を占める1.266万人に達し、今や4人に1人がパートタイマーとして雇用されております。改正に至るまで、規制強化だとする経営側、パート社員全体の底上げを求める労働側双方とも、考え方に隔たりは大きく、論点整理の調整は難航しましたが、増え続けるパートタイマーの処遇改善が社会問題となっている時代背景があり、法改正に至りました。平成5年6月に法律が施行されて以来の大幅な見直しです。

施行日:平成20年4月1日
 
■改正パートタイム労働法のポイント
労働条件の明示と説明義務
  • 「昇給の有無」「退職手当の有無」「賞与の有無」の明示が義務化され、昇給等明示内容に条件がある場合は、その条件も記載します。
    例)昇給:会社の業績・本人の能力等により昇給することがある
  • 法改正では、「文書」は、パートタイム労働者が希望した場合、電子メールやFAXでも可能となりました。
  • 雇用後、パートタイム労働者から説明を求められた場合、待遇の決定に当たって考慮した事項の説明が必要です。
    ※中身のある説明が求められますが、パートタイム労働者が納得するまで説明することまでは求められていません。
 
均衡のとれた待遇の確保の促進
  • 賃金の決定方法の均衡
    パートタイム労働者に対して、職務の内容、成果、意欲、能力、経験等のいずれかを勘案して、決定するように努めることが求められます。
  • パートタイマーのうち次のものに対しての待遇の均衡
    「仕事の内容(業務の内容と責任の程度)」「人材活用の仕組みや運用など」「契約期間」が正社員と同じパートタイマーについて、賃金、教育訓練、福利厚生をはじめすべての待遇について差別的な処遇をすることが禁止となります。
    ※ハードルが高いため、対象者は、パートタイマー全体の4~5%と見られています。
    ※「契約期間」がある場合でも、期間の定めのない契約と同視することが社会通念上相当とされる場合、実質的に無期契約と判断される場合があります。
 
教育訓練・福利厚生施設・苦情/紛争解決の仕組みの均衡
  • 正社員と同じ職務に従事するパートタイマーに対して、すでに必要な能力がある場合を除き、正社員と同様の教育訓練給付を行うこと。
  • 「給食施設」「休憩室」「更衣室」について、すべてのパートタイマーに対して、正社員と同様の利用の機会を提供するように配慮すること。
  • 苦情・紛争の解決の仕組みを整えること。
 
パートタイム労働者から正社員への転換措置

 正社員と同様の働き方をするパートタイム労働者が存在する事業所では、パートタイム労働者から正社員への転換措置を講じることが義務づけられます。たとえば、厚生労働省の例示として次のようなものが挙げられています。

  • 正社員を募集する場合、その募集内容を既に雇用しているパートタイム労働者に周知する。
  • 正社員のポストを社内公募する場合、既に雇用しているパートタイム労働者にも応募する機会を与える。
  • パートタイム労働者が正社員へ転換するための試験制度を設けるなど転換制度を導入する。
 
■パートタイマーの活用について

 少子高齢化社会で労働力人口が減少する中、パートタイマー活用への期待が高まっています。雇用の適正化は進むものの、パートタイマーを活用するには、職場整備が今後の課題となっています。
平成17年度中小企業等労働条件実態調査では、業種別にみると「医療・福祉」が33.8%、「教育・学習支援業」が16.9%、「サービス業」が15.1%を占めています。第3次産業を中心にパートタイマーが活用されているのが実態であるとの調査結果です。

 
■人事労務制度の整備・構築の提案

 このような時代背景を受けて、新興企業の中には、人件費を効率化した結果、正社員よりパートタイム労働者が圧倒的に多い企業などが台頭しており ます。今回の改正を受けて、何か問題があってからではなく、先駆けて、人事労務制度を再構築することも選択肢の一つではないでしょうか?
正社員、派遣労働者、パートタイマー、様々な雇用形態が存在する中で、企業の業務に合った雇用形態の労働契約を行い、効率的に業務を行うとともに、正社員と同じような仕事をしているパートタイマーの待遇の改善を行うことが企業として必要となってきています。

 
関連リンク
就業規則の整備・作成サービス
個別労働紛争のご相談
 
関連外部リンク
厚生労働省
 

セミナー情報

  • 平成21年5月15日:雇用関係助成金の積極的な活用について (明石商工会議所)
  • 平成21年1月17日:タイ王国の社会保障について(神戸市勤労会館)
  • 平成21年1月15日:神戸商工会議所創立130周年記念事業 労務管理の書類作成実務セミナー(神戸商工会議所 本部会議室)
  • 平成20年11月1日:台湾とインドネシアの労使問題について(神戸市勤労会館)
  • 平成20年6月9日:社会保険労務士相談会(神戸市勤労会館)
  • 平成20年5月11日:キャリアコンサルタントの法律基礎知識(大阪市立総合生涯学習センター)
  • 平成20年5月9日:社会保険労務士相談会(神戸市役所)