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日本とフランスとの社会保障協定について

二重加入期間の防止について 年金保険料の掛け捨ての解消 その他

日本とフランスとの社会保障制度について、いずれか一方のみに加入するという協定が発効されました。 この協定により、二重加入期間が防止され、年金保険料の掛け捨ての問題が解消されます。

対象となる社会保障制度

対象となる社会保障制度は次のようになります。

日本
年金制度 医療保険制度
フランス
年金制度 医療保険制度 労働者災害保険制度

 

I
二重加入期間の防止について
1.
フランスの社会保険制度が免除となるには次の要件に当てはまることが必要です。
1)
厚生年金・健康保険の被保険者の場合
a)
日本の年金・医療保険制度に加入していること
b)
日本の事業所との雇用関係が継続していること
c)
派遣期間が5年以内と見込まれる場合であること
d)
労働者災害補償保険の海外派遣者の特別加入制度又はこれに準ずる保険に加入していること
e)
2回目以上の派遣の場合、直近の就労期間の終了から1年以上経過していること
f)
協定発効前からフランスへ派遣されている場合、フランスの健康保険証を返還していること
2)
国民年金・国民健康保険の被保険者の場合
a)
国民年金の1号被保険者および国民健康保険の被保険者であること
b)
日本の事業所(社会保険の非適用事業所)との雇用関係が継続していること
c)
派遣期間が5年以内と見込まれる場合であること
d)
労働者災害補償保険の海外派遣者の特別加入制度又はこれに準ずる保険に加入していること
e)
2回目以上の派遣の場合、直近の就労期間の終了から1年以上経過していること
f)
協定発効前からフランスへ派遣されている場合、フランスの健康保険証を返還していること
3)
船舶において就労する被保険者又は自営業者の場合
 
a)
フランスの船舶において就労し、日本から報酬を受け、日本に住所を有している場合、日本の社会保障制度に加入し、フランスの社会保障制度の加入が免除されます。
b)
上記の場合で、フランスに住所を有している場合は、フランスの社会保障制度に加入し、日本の社会保障制度の加入が免除されます。
c)
フランスの船舶において就労し、自営を行う者は、フランスの社会保障制度に加入し、日本の社会保障制度の加入が免除されます。
4)
その他の自営業者
 
a)
船舶以外の自営業者について協定の条文上記述がありません。協定の対象外となります。
b)
ただし、個別の申請に基づいて、フランスの実施機関との協議により、フランスの社会保障制度への加入の免除が認められる場合があります。
 
2.
上記要件に当てはまらない場合、日本の年金制度、医療保険制度が免除となります。
例)
5年を超えるフランスへの海外派遣勤務
 
3.
また、次のようなことも協定に盛り込まれています。
(社会保障協定上の取り扱い)
2つ以上の協定が同時に適用される場合の取り扱い
1)
一方の協定で要件を満たすが、他方の協定では要件を満たさない場合は、要件を満たす一方の協定のみを適用します。
2)
複数の協定ごとに年金給付の額が相違する場合は、一方の低い方の額を他方の高い方の額に相当する額として支給するように調整されるため、結果として、最も高い額となる協定の年金額に基づいて支給されます。
 
II
年金保険料の掛け捨ての解消
1.
年金の通算及び年金額について
1)
年金受給のために必要な加入期間は、日本、フランス両国の年金加入期間を相互に通算します。
2)
年金額は、両国それぞれの加入期間に応じた額とします。
 
2.
年金加入期間通算の条件
 日本の年金加入期間に対し、フランス保険期間を通算するには、次の要件を満たす必要があります。
1)
日本の年金加入期間だけでは、日本の年金制度の受給要件を満たさないこと
2)
受給開始年齢に達していること(老齢年金の場合)
 
3
障害年金など受給要件におけるフランス保険期間の通算
 日本の障害年金や遺族年金については、年金期間以外に、初診日及び死亡日において日本の年金制度に加入中であることが、要件となる場合がありますが、フランスの社会保険制度に加入中であれば、日本の年金制度に加入していたとみなすことができます。
 
III
その他
1.
海外療養費の支給
 日本からフランスへ一時的に派遣され、引き続き日本の医療制度に加入している人が、フランスで診療を受けたときに、国内で保険診療を受けた場合に準じて、海外療養費が支払われます。海外療養費の請求は加入する医療保険制度の被保険者に対して請求を行います。
 
2
フランス居住者の国民年金の任意加入の手続き 
 フランスの社会保障制度に加入することになった場合でも、同時に日本の国民年金に任意加入することができます。その場合は、日本に親族などが住んでいる場合は、その人に協力者になってもらい、協力者を通じて日本に最後に住んでいた市区町村の窓口に申し込みます。親族に協力者になったもらうことが困難な場合は、社団法人日本国民年金協会を通じて申し込むことができます。
 
追加(2008年2月4日)
3.
日仏社会保障協定発効時においてフランスの健康保険証を所持していなかった方 の手続き
 2007年6月に発効した日仏社会保障協定に関して、申請手続を行うにあたり、フ ランスの健康保険証(カルテ)が6月末までに医療保険一時金庫へ返還されてい ることが条件となっており、発行時にフランスの健康保険証(カルテ)を所持し ていなかった方について、手続きができないという問題が生じておりました。こ の問題を解消するため、両国間で特例的な取扱いを行うこととしました。
以下のいずれかに該当する方は、フランスの健康保険証(カルテ)の返還が2007 年7月以降であっても特例的に2007年6月1日にさかのぼってフランス制度の加入 が免除されます。
1)
2007年6月20日以前にカルテを交付されていなかった方
2)
カルテを紛失していて、6月中にカルテを返還できなかった方
※6月1日以降にカルテを使用した方は含まれません
 


(参考)
社団法人日本国民年金協会
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-5-5全国旅館会館ビル3階

http://www.nenkin.go.jp/


セミナー情報

  • 平成21年5月15日:雇用関係助成金の積極的な活用について (明石商工会議所)
  • 平成21年1月17日:タイ王国の社会保障について(神戸市勤労会館)
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  • 平成20年11月1日:台湾とインドネシアの労使問題について(神戸市勤労会館)
  • 平成20年6月9日:社会保険労務士相談会(神戸市勤労会館)
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